ストーリー

STORY

稲嶺盛一郎ストーリー

15歳のとき、琉球ガラスの世界に入ってから35年。
「盛一郎さんの器を大切に使っています」とお客様に言われたひと言が、ガラス作家としての原点であり心の支えになっています。

「もったいないので飾っている」という方もいますが普段から使っていただき、壊れたらまた新しいガラスとの出会いを楽しんでほしいですね。

ガラスを作りながらお皿は、お客様が料理を盛り付ける姿をイメージしグラスは、居間でくつろぎながらお酒をのむシーンを思い浮かべ花器は、「梅雨の季節なら紫陽花が似合いそう」と想像を膨らませています。

私の魂は「作家」であり、支えているのは「職人」としての技術です。
冷めやすく、成形しづらい廃瓶は、瞬間の芸術です。型にはめることなく、ガラスの流れるままに、「技」という彩りを添えています。
ひとつとして同じものはなく、仕上がるまで予測できません。

琉球稲嶺ガラスの特徴「泡ガラス」は、ある意味、化学の実験に似ているかもしれません。
その日の気温や湿度に合わせ、泡を作り出す米ぬかの分量、色を添える備長炭、カレー粉などの分量を決めガラスの温度と折り合いをつけながら入れるタイミングを図ります。失敗することも少なくありません。
でも諦めずに繰り返すと「想像を越えたガラス」というご褒美が待っています。

「もの(作品)」との出会いからはじまり「使う人」と「作り手」を繋いでくれます。
世界にたったひとつだけのガラスと、貴方様との出会いを楽しみにしています。

プロフィール

  • 1971年沖縄県那覇市寄宮に生まれる。
  • 1987年那覇市立 石田中学校 卒業
  • 1987年泊高等学校定時制課程 入学
  • 1987年奥原硝子工房 入社
  • 1991年泊高等学校定 卒業
  • 1994年奥原硝子工房 退社
  • 1995年宙吹ガラス工房 「虹」入社
  • 1996年第19回沖縄県工芸公募展(佳作)
  • 1997年第49回沖展(奨励賞)
  • 1998年第50回沖展(奨励賞)
  • 1999年第51回沖展(奨励賞)
    沖展準会員推挙
  • 2001年新星美術会員
  • 2002年第54回沖展準会員賞
  • 2004年第56回沖展準会員賞
    沖展会員推挙
  • 2006年沖縄タイムス社 芸術選賞
    奨励賞を受賞
  • 2014年宙吹ガラス工房 「虹」退社
  • 2015年宙吹ガラス工房 「絆」開房
  • 2020年宙吹ガラス工房 「虹」代表
  • 2022年沖縄県工芸士認定